M.SLASHネイルアカデミーでは、技術力と理論の両立を目指した実践的なカリキュラムを展開しています。今回も、岩松幸恵講師による「ジェルスカルプチャ(理論)」講座の様子をお届けします。

美しさと強度を両立する「ストレスポイント」理論
ジェルスカルプチャにおいて重要なのは、ストレスエリア(中間付近)に強度をもたせること。ここは日常生活で最も負荷がかかる部分。適切な厚みとバランスで、欠けや割れに強い構造をつくります。
サイドラインは“ストレート”を意識し、全体として「美しい甲(アーチ)」を描くようなフォルムづくりが求められます。

ワンカラーこそ、正確な厚みとCカーブが要
仕上がりの美しさを左右するのは、Cカーブの正確さと厚みの均一性。カーブがないと強度が不足し、カーブがきつすぎると衝撃に弱くなります。
どこをとっても厚みが均一で、表面に凹凸がないことが大切。根元の段差やゆがみがないかをブラシワークで丁寧に整える技術が問われます。

フォーム装着:理論に基づいた確実な装着を

フォームの装着方法は、ネイルのフォルム全体を左右する重要工程です。
指に対してまっすぐ、隙間なく装着フォームの先端が平行かどうかを確認装着の際には「厚み分」を考慮し絞ってつけます。
爪が巻いている場合は、削ってカーブを調整することも必要。ホチキス型に少し癖をつけることで密着度を高めます。

プレパレーションの基本:土台づくりの精度がすべて
「プレパレーション」とは、ジェルネイルの密着度を高めるための土台づくり。
フリーエッジ(爪先白い部分)を1mm残すエメリーボードは一方向で、地爪に優しく。キューティクルのケアは時間内に丁寧に。
お客様目線でのケアを心がけ、「美しい仕上がりは、丁寧な土台から」を徹底します。

ブラシワークとピンチング:繊細な構築美を目指して
ブラシは中心からストレスポイント→角へと入れていく根元〜先端の厚みとラインの美しさを意識。ピンチはストレスポイント周辺で行い、ハイポイント(頂点)を意識して立体感を演出。

「ガラスの靴を作るように」
ジェルが多すぎると硬化熱のリスクも。流れていないかを確認してからライトへ。
まるでガラス細工のように、繊細に、丁寧に、そして美しく仕上げるネイル。
技術力だけでなく、感性と集中力が求められるこのアカデミー講座を通じて、ネイリストたちは確かな成長を遂げています。
今後もM.SLASHネイルアカデミーは、“技術力 × 理論 × 美意識” を融合させ、現場で活躍できるプロフェッショナル育成に努めてまいります。
