フランスでぶどう畑を営む農夫のところに、ワインのバイヤーが畑を買い取りたいと交渉にきたそうです。代々、親から引き継いだその畑は、農夫にとって大切なものでした。経済的に豊かではないその農夫にとって、提示された金額は途方もない金額でした。農夫はどんなにお金を積まれても、売らなかったといいます。何故なら、お金は使ってしまえば無くなります。
しかしぶどう畑は、子供や孫の代まで、その先もずっと実りを生む大切なものだったからです。

私たちにとって、「誇り」は豊かな作物を生み出すそんな土壌です。
「誇り」は信用を生み、「誇り」は繋がりを生み、「誇り」は創意工夫を生み、「誇り」は正しい道へと導きます。
私たちの考える「誇り」の中には、愛着という成分がかなり含まれていて、関わる人、仕事、組織や社会に対しての、自分の在り方や、向き合い方に主体性というかたちで現れてきます。
他がそうしてるからそうする。他の店がそうだからウチもする。あなたがそうなら私もと。

追従はある意味、ラクだと思うのです。そうする理由を外に置いてる訳ですから。確かに世の中のスタンダードになってしまえば、それを無視するわけにはいきません。ルールであればそれは守らないわけに行きません。
しかし背景が違っていたり目的が違っていたりすることがあります。ウチはウチ、よそはよそと、その理由を問われた時に、説明出来る言葉を持たなければ、つい流されて追従を選んでしまいやすいものです。
私たちは価値を生み出すために、つくる側でありたいのです。

何故、私たちは、そうするのか、何故、私たちは、そうしないのか、基軸となるもの。
それが私たちのいちばん大事な価値であり「誇り」という理念です。

「誇り」は使いものにならなくなった、古い習慣や常識を捨てる勇気を与えてくれ
「誇り」は、周りに流されることなく、私たちしさを追求し未来を作る土台です。