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KISHII’s COLUMN岸井コラム

都合の良い話し

株式上場は、市場からお金を調達する。
調達したお金は、毎月返済しなくて済む。
銀行から借りれば、毎月返済しなければならないけれど、
投資したい人からのお金は返済しなくて良い。
買った時より株価を上げれば、投資家は儲かる。
企業にとっては、都合の良いお金。
そんな都合の良いお金を、引っ張って来れたら
こんな都合の良い話はない。
都合の良いお金を、引っ張ってこようと思ったら、
会社は都合の悪いことをしなきゃならない。

ちゃんと投資したい会社にならなきゃならない。
株を売らずに持ち続けたいと思ってくれる会社にしなきゃならない。
セイファートやアルテには投資したいと思わない。
株価が低い。成長可能性が薄い。
低い株価しか値ががつかないなら、上場する意味がない。
上場を維持するだけだって、億からのお金がかかる。
どんな成長ストーリーがあって実現可能性があるか、
という期待値で投資家は見る。

以前に日本電産の株を持ったことがあった。
確か2倍くらいになったんで売って儲けを出したが、
あの時、もし売らなければ、10倍以上になっていた。
テスラの株もそう、もし、あの時売らなければ、億を超えていた。
結局、以前に買った株を売らずに全部持っていたら、
大金持ちになっていた。
ちょっと儲けが出たことで売ってしまったのは、今でも後悔してる。
目先の欲に負けてしまった。

株式上場するのも大変だけど、
上場してから、株価を上げ続けるのは、もっと大変だ。
上場がゴールになってしまっている会社の方が多いかもしれない。
日本電産は、株価時価総額で日本のベスト10に入っている。
テスラとなると、テスラ1社で日本のベスト10の会社全部足したくらいの金額だ。
100兆円という訳のわからないくらいの株価時価総額。

投資家が求めるのは成長性。
鎌倉投信のように応援したい会社に一票という投資信託もあるが、
まだまだ少数派。
基本的には、儲かるからというより、
応援したい会社になることで、株を売らずに持ってくれる株主がいい。
でも、株主は選べない。
上場するということは、ずっと成長を義務付けられるということだ。