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COMPANYKISHII’S COLUMN

KISHII’s COLUMN岸井コラム

意志について

最大リスクは、会社の「死」です。
人は、そう簡単に死なないけれど
会社の「生」は、意外にも脆いという現実が
中に居ると分からなくなります。
知らぬ間に、守りに向かってしまう傾向と
安定、安心はすでにあるものという錯覚があり、
極端に言えば、「生」か「死」か現実に向き合うことなく
座して死を待つような会社がほとんどではないかと思います。
どの経営者も、もがき、あがいてはいても
会社の「死」については、意外に遠いものとして見ています。

実際のところは、「更新」か「死」かという選択です。
経営は、最悪「死」を考えながら、「生」に向かっていくもの。
最悪を想定し覚悟を決めて、
見えない先に手を伸ばし、足を踏み入れる。
正解のないところに、結果的に「当たり」にしてゆく。
「運」と「縁」を頼りに2勝8敗が経営の現実です。
8敗しても致命傷にならなければ、次につながる。
100年続いている会社は、
例外なく「もうダメだ」という局面を乗り越えてきています。

戦争や、震災、経済危機、今回のコロナもそうです。
究極的な危機に立ち向かえるかどうか、
そうした経験やトレーニングを積んできている人は、強いです。
経営はビジネスモデルや、ノウハウといったものに注目されがちですが
本質的には、「意志」だと思います。
勝負に賭ける「意志」であり、障害や問題に立ち向かう「意志」であり
困難を乗り越える「意志」、諦めずにゴールに向かう「意志」です。
「意志」には強い動機がないともちません。

動機は何か、何故そこへ向かうのか、
何故それを達成しなければならないのか。
裏側に、やむに止まれぬ強い「想い」がそれを支えます。
根底には、やはり誇りの持てる会社したい。
どうしても、なんとしても
潰れてしまえば、会社はそれで終わり。
潰さずに残していくには、潰さない程度の危機を作り出して
ストレッチしないとなりません。
チャンスと危機は表裏一体だからです。
ストレッチ、筋トレは痛み、辛さが伴うけれど、
その先に成長、達成、展望、新たな景色、
新たなステージに行くことができます。

その旅の道のりを楽しみたい。
道づれと共にまだ見ぬ景色を見てみたい。
「どうするか」よりも、何故するか?の「意志」が
究極的に問われ、結果的に勝敗が決まると思っています。