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COMPANYKISHII’S COLUMN

KISHII’s COLUMN岸井コラム

写し鏡

5年、15年とお付き合いが続くと、
お客様と美容師も互いに歳を重ね
学生だったお客さまは社会人となり、
独身だったお客さまは結婚、出産、育児と経験を重ね、
経済的にも社会的にも、家庭の中でも環境、立場が変わる。

15年前と料金が変わっても、お金に対する価値観が変わっても
それでも、必要と感じてくださり良いお付き合いが出来るのは
成長、変化を感じ合えたり、お客さんと美容師という枠を越え
ライフパートナーとして、
「あなたに出会えて良かった」この気持ちが
この美容の仕事冥利に尽きるものです。
時に相談役であったり、時に良いキッカケを作ってくれたり
年齢の重ね方が、手本になったり
応援してくれる親や兄弟のようであったり、
わざわざ足を運んで来てくださり、お金を支払って頂けて
エネルギーまで与えてくれるようなお客様に
「あなたに出会えて良かった」は
どれほどのプレゼントか。

「あなたに出会えて良かった」は
社内であっても、どんな人間関係でも
あなたに支えられてとか、あなたのお陰でとか
そんな気持ちが、「人を輝かせる」。
下だから当たり前とか、先輩だから、後輩だからとか
肩書きの関係はどこにでもあるけれど、
力になったり、支えたり、
プレゼントする側に自分がなっているだろうか。

下の立場だから、上の立場だから、教えてあげてるのだから
お給料払ってるのだからと
恩着せがましくはなってはいないだろうか。
自分勝手な、社会性とか協調性とか人間性とかいう檻に
入れようとしてはいないか?
あいつさえ、こうなってくれたら。
お客さえ来てくれたら。
景気さえ良くなってくれたら。
自分のことを棚に上げて
他にばかり求めていないだろうか?

「あなたに出会えて良かった」。
その関係は、美容師とお客様も先輩、後輩も
会社と業者も、会社と社員も
相手に示すこちらの心の、写し鏡。